親心

よく「下の子が3歳になるまでは大変」なんて言うけど、3歳になったからといって楽になるなんてことはない。

ひとたび子どもを産み落とすと、親は一生、子の心配をして生きていくわけである。

 

小学校に上がったら交友関係や登下校の心配、勉強面や受験、思春期、進路、就職、異性関係、飲酒、車の運転、仕事、結婚、娘だったら妊娠出産も心配であろう。私は今のところ男児二人に恵まれたが、もし今後出産できるとすれば、女児の可能性もある。だが、女児の場合は将来妊娠出産する可能性があり、これも私の中では心配の種になるだろう。

 

「子どもが独立して今は夫婦二人でのんびり暮らしています」世の五十代以降の夫婦ではこのような人びとも多いだろう。しかし、子どもが独立してもなお、親ならではの心配事を生涯抱えて生きていらっしゃるわけで、そのような人々を尊敬する。これはきっと自身が子を持ってみて初めて生まれる感情である。